富士フイルムのズームレンズは碌なものがないというのはXマウントユーザーの共通認識ではないか。
ズームレンズはいくつかあるが、すべて使ったわけではない。
あくまでも私が使ったもので比べていこうと思う。
まずは16-80である。
これはH1の購入とほぼ同時に購入した。当時は出たばかりの新しいレンズでほとんどレビューもなかった。
当時(2019年)は8万円台だったが、今は11万円台となっている。
このズームの評価は中古価格が5万円台であることから容易にわかろうというものであろう。これは18-55と変わらない価格帯だ。
このレンズのメリットは、
・若干長いテレ端(フルサイズ120mm相当)
・防塵防滴
・手ぶれ補正
である。
フジノンレンズのズームは手ぶれや防塵防滴がないものが多いためアドバンテージであろう。
ただし、このメリットは微妙なのだ。
デメリットは、
・富士の防塵防滴は信用できない
・防塵防滴構造になったせいかスイッチ類がなくなった
しかし、何より私が16-80に我慢がならなかったのは画質である。
よくない。本当によくない。
マップカメラに中古が溢れていることから察してほしい。結局一年で売ってしまった。
次は18-55である。
キットレンズとしてはよいものであったが、現在の評価はそのときのままでいわば都市伝説化したものだ。
ビルドクオリティ自体は申し分ないし、キットレンズ感はないが、画質はよくはない。MFTの12-40を知っているだけに、この性能(接写性能など)では満足できない。
度重なる値上げでかつての16-55に近い価格帯になってしまったので、買う意味はない。
中古でも不当に高く、また生産期間が長いため、ロットの差異も激しいという話である。特に富士がミラーレスに参入した初期のレンズゆえに、それはそうだろう、と思う。
次は16-55である。
いわゆるレッドバッジで富士の高級路線であるが、他社製に比べて大きく、手ぶれ補正もない。かつて富士のボディには手ぶれ補正がなく、これは重大なデメリットだったが、今はデメリットとは言えないだろう。
価格はこれまた度重なる値上げでとんでもないことになっており、15万円もするが、そんな価値はない。いい加減設計が古いといえるだろう。
もっとも、2024年現在でも実用ではないわけではない(AFも早い)し、16-80のような出来損ないでもないが、いいレンズかといえば、いいレンズとは言えない。
というのも、MFTレンズ(特にオリンパス製)は絞る必要がないくらいに開放から使えるのだが、16-55は開放では結構甘く、結局F4に絞らねばならない。
なら、開放でもまあまあ写る16-80との差はほぼなく、16-80は中古が安いので中古を買えとなる。
次は15-45であるが、私はPZと可変F値ズームが嫌いなのですぐ売った。
あとなによりも見た目がチープ。
fujifilm-x.com
最後はサード製であるが、正直これが私のオススメである。
www.tamron.com
というのも、画質は16-80のように不満を覚えることもないし、富士ズームあるあるの接写能力のなさにイラっとすることもない。
便利ズームなのでサイズは大きめだが、フジノン自体がどいつもこいつも無駄に大きいので、デメリットには感じない。
正直ね、16-55なんか無理して買わないで18-300を買った方が幸せになれる。
だって、結局F4に絞らないと解像しないんだからさ。その点、こっちはいまどきのミラーレス用レンズらしく解放からばっちりだから。