α sweet digitalの画質は好きだった。しかし安っぽさは拭えず、処分した。
今回は内容的にはほぼ同じでガワだけが違うα-7Dである。
このころのオールドデジカメ群は20年前であり、さすがにいい出物が少ない。オリンパスのE-1もよい出物がなく諦めたくらいだ。
当たるも八卦当たらぬも八卦でヤフオクで買うレベルにすらないことが多い。極上美品とかいう嘘つきにダマされるまでもなく、だいたいどれも品質が悪い。
ひとつには、このころ交換式デジカメを買う人間は「使うやつ」だったこともある。どれも酷使されており、綺麗だが保管によるカビとかそういう次元の話ではない。
これが2010年ごろになると、カビの生えた美品のような、パンピーが買ったはいいが放置していた出物がある。
で、α-7Dである。
ミノルタはUIがころころ変わるのだが、ミノルタ末期のUIである。
このとき、ミノルタは手ぶれ補正を売りにしていた。確か一眼では初搭載機だ。A-7000の再来を期待していたのかもしれない。
しかし、手ぶれ補正はAFほど訴求力がなかった。
なかったのだが、この手ぶれ補正なかなかの出来である。
1/25秒で雑に撮ってみたが、全くぶれていない。
画質もそんなに悪くはなく(まあISO100だけど)、起動が遅いとされた手ぶれ補正ユニットも思ったほど遅くはない。
サクっと撮影する分には十分だろう。本体が若干重いのは、富士フイルムが初搭載したH1がデカオモだったのと同じで機構が大きいのだろう(富士は手ぶれ補正を開発するまで約20年かかったのか・・・)。
相変わらず持ちやすく、明るいファインダーだが、ダイヤルが私の嫌いなタイプだ。
ボタンを押しながら回すタイプなのだ。オンオフのロック機構にしてくれないと、両手でやらないといけない。
ボタンはたくさんついており、メニューを開かずとも操作できるのはよい。
まあ、このころはフイルムカメラは健在だったので、作法的にはそうだろう。
そしてもともとがフイルムのα-7だったからか昭和のにおいがするデザインとみてくれと雰囲気である(まあ平成もだいぶ経ってるけど)。
絵は悪くないし、使おうと思えば現代でも使えなくもない(フラッシュは必須だろう)が、取り立てて魅力のあるカメラとは言えない(たとえば、GXRのようなユニット交換式は今後二度と出てこないだろうし、A900のファインダーはいずれロストテクノロジー化するであろうが、A7Dの売りの手ぶれ補正は進化の一途であり、リリース時にあった特別性はない)。
ミノルタ最後のカメラだし、性能の割に中古の値が張るが、そこまでして買う必要はないだろう。
より性能のよいA700は捨て値だし、美品ならA77の並品も買えてしまう。ミノのデジが欲しい以外に必要性は感じられない。