α700は質感もよくてAFも令和の時代でも使えるほど早いので気に入っているが、ミノルタ時代のレンズでもソニー時代の新規設計でもあまりAF速度に差がない。
これはボディ内蔵モーターを採用(=モーターレスのAFレンズ)していたせいだ、と思う。
ミノルタは最後までボディ内モーターだった。ソニー製のAマウントはレンズ内蔵になっているものもあるが。
このボディ内モーターは結局のところ、メーカーとしては間違った選択で、キヤノンの完全電子マウント化=レンズ内モーターが正解だった(ボディの原価や互換性管理の手間が上昇し、キヤノンのようにエントリーを格安でばらまく戦略がとりづらくなった)わけだが、ユーザーとしてはモーターレスのAFレンズのほうが嬉しい。
なぜって、ボディを変えればモーターも変わるので、古いレンズでもAFが早くなるのだ。キヤノンはならない。当時の内蔵モーターの性能を超えることができない。
ボディを変えればAFが早くなる。古いレンズも新しいボディなら早くなる。ファームのせいではなく、ハードのおかげで、となると、レンズ資産足り得る。
AマウントはAF化に際して、いったん整理されたマウントであること、絞り連動に関しては電子化されなかったことから、長年の魔改造でめちゃくちゃのFマウントよりも互換性が高く、ほぼどうとでもなるのもいい。
この辺から故障にも強く、ミノルタレンズはまあ古いのを買っても、ちゃんと使える。
FやKだと互換性を気にしないといけないし、EFは機構が複雑(AはAFカプラと絞り連動ピンという機械連動があるだけ)なため、年数がたてば故障しやすいだろう。
実際、死んだマウントとしては生年が新しいフォーサーズなんかは、フレキ切れでAF不良の個体が多い。
遥かに年数の経っているのはずのAの方が頑健である。
AF機構と連動するフレキなんてもの入ってないからね!! (フレキ自体は入っているとは思うが、もしかすると銅線かもわからん。21世紀のE-300の縦グリは銅線配線らしいし)
完全電子マウントでは、絞りの故障も多いが、これは更に生年が最近なのにすぐ死んだ1マウントに多い。
おもちゃでも使わないようなちゃちなプラ歯車が原因なのは周知だが、Aの場合、カメラ側から連動ピンで操作しているうえ、モーターではなく、バネなので、そんなチャチな部品は使われていない。
レンズは資産というのは怪しくなってきたが、電子マウントは長くはもたないと思う。AFレンズでも、Aや電子化前のKについてはかなり長い間使用できそうな気がする。