カメオタとネトウヨが悪魔合体すると、「旭光学はサムスンのせいで倒産した」みたいな妄言を見る。
Kの法則とか言ってる馬鹿もいっぱいいる。
Kの法則とやらが事実なら、最も韓国に依存している業界はアニメ業界だと思うが、アニメは衰退しているのだろうか。
ネトウヨとアニオタはかなり重複するので、これを否定するのは難しいのでは??
さて、そもそも、サムスンはペンタックスから技術を盗むことが「できなかった」。できなかったからこそ、サムスンはミラーレスへ移行した、と考えるべきだろう。
さて、サムスンがペンタックスから欲しかったのは「一眼レフの技術」と「カメラ用の光学技術」であった。
サムスンはそもそも、巨大半導体企業で、半導体企業と光学技術は切っても切り離せない。ニコンがステッパーを製造していることからもわかるだろう。
まず、カメオタ(ネトウヨ)はサムスンに光学技術がないと勘違いしているのだが、旭光学よりも遥かにサムスンは全体的な光学技術で言えば勝っている。
理由は簡単で、写真用よりもはるかに解像度の求められるCD読取用のレンズをサムスンは製造してきたからだ。
またコンパクトフイルムカメラも昔から製造していて、写真用レンズについても素人ではない。
サムスンが欲しかったのは手を出したことのなかった「レンズ交換式カメラ用の巨大なレンズ技術」だけだった、と言えるし、ペンタックスがいなくても独自に開発することは容易だったはずだが、コストをかけたくなかったのだ。
その証拠にカメラが儲からないとわかった途端、素早く撤退してしまった。
とはいえ、一眼レフの技術を盗みたかったのは事実だろう。
が、これはできなかった。
かつてライカのレンジファインダーに追付けずに一眼レフに移行した日本のカメラメーカーによく似ている。
一眼レフを製造できず、サムスンは諦めてミラーレスに移行したのだ。
2000年代にサムスンは一眼レフをリリース(GX-10)しているのだが、ペンタックスのカメラそのまんまである。
つくれなかったのだ。
くだんのライカも、まともな一眼レフを製造できず、ミノルタのOEM供給を20年近く受けたわけで、一朝一夕でどうにかなるものではなかった。
こういう例はほかにもある。
ソニーとパナソニックだ。
ミノルタのカメラ部門を受け継いだソニーは、サムスンやパナソニックと異なり、一眼レフ自体の製造はできたし、α900の評価は高い。
が、ニコンとキヤノンに対抗できないと判断した結果(渾身のα900が売れなかったんだもの)、トランスルーセントミラー機(A)とミラーレス(E)の二本立てで展開した。
おそらくだが、初期のミラーレスはAFにかなり難があったため、ソニーはAマウントに可能性を残しておいたのだろう。
像面位相差がかなり使い物になったため、Aは廃止されるわけだが。
さて、パナもそうだ。
世界で最初にミラーレスをリリースしたのはパナだが、フォーサーズ時代には一眼レフも製造していた。
とはいえ、中身はオリンパスのOEMである。
パナも自社製は難しかったのだろう。即座に一眼レフを切り捨て、ミラーレスへ移行する。
また、パナのレンズはフォーサーズ時代からわりかし評判がいいのだが、これも光学ドライブ用のプラスチックレンズを製造してきたからだ。
とはいえ、オリンパスはビデオ技術に弱く、結局は撤退してしまうわけだ。
ニコンはソニーの撮像素子なしに存続できない。
ライカもまた、パナなしに存続できない。
パナがいつまでも一眼を製造しているのは「謎」の一言である。
話はそれてしまったが、ペンタックスはサムスンから技術を盗めたわけではなかったのだ。むしろ盗めていない。
また、経営が崖っぷちだった当時の旭光学は、サムスン製CMOSを安く仕入れるためにサムスンと取引したのだろうと考えるのが自然だ。
またネトウヨ系カメオタはサムスン製CMOSなんて低品質! と喚きそうだが、サムスンのCMOSシェアは20%でソニーが40%、3位以下は一桁なので、実質、ソニーとサムスンが寡占しているのだ。
また、サムスン製一眼は欧米では評価が高く、ソフトウェア技術でパナやオリより抜きんでていたので、2010年代初頭のミラーレスとして考えると、わるくない出来だ。
値付けもオリパナより高い路線だったが、欧米ではオリパナよりも売れていた。
これを安く手に入れられれば御の字である。
光学技術は国家安全保障上とか騒ぐ馬鹿なネトウヨも多いのだが、一眼レフのどこに国家安全保障が関わるのかご教授願いたいものだ。一眼レフなんて、半世紀前から何も原理がかわっていないものだぞ?
また、サムスンサイドも、ペンタックスをたたき台に、一眼市場のCMOSをソニーから奪いたいという目論見もあったのだろう。
しかし、急速にスマホ用CMOSの需要も高まっただろうし、旭光学は吸収合併されてなくなるし、サムスンは結局何も得られなかったに等しい。
むしろ、何十年もフイルム時代から続けてきたカメラ事業から撤退したのだから、マイナスかもしれない。
Jの法則か??