Z9は素晴らしいスペックと価格だった。
なぜか値段が安いことにクレームをつける意味不明なカメオタがいるが、だから常識がないのだ。ニコンは戦略的価格でこの値付けにしているのだ。
シャッターがないから安いとか言ってるやつも何もわかっていない。シャッターユニット自体そんな高くない。今回高性能なセンサーとEVFを積んでいるのだから、シャッターユニットごときで相殺すらできない。
さて、Z9のEVFのOVF並とかいう評があるが、OVF並とは果たして誉め言葉なのだろうか? 正直なところ、一眼レフのOVFは見づらい。あたりまえだが、プリズムと接眼レンズを通しているからで、「写ルンです」の「ただの穴」に劣る。
しかも、一眼レフのOVFは絶対に「ブラックアウト」するわけで、ブラックアウトフリーになったからOVFに追付いた論も意味不明だ。
現時点で、EVFの方がはるかに見やすく、Z9がどうのこうのという話ではない。とっくのむかしにEVFはOVFを凌駕しているし、映画が24fpsで何ら違和感がないのだから、リフレッシュレートが60fpsとかもいらんのだ。
このへんニコンはわかっていて、fpsを無駄に上げたりしなかった。30fpsと60fpsの区別がつくやつなんているとは思えない。また、個人的には、一眼レフのOVFは井戸の中をのぞいているようで、それが高級機であっても、「見づらい」。なくなってしかるべきシステムだ。
あれを「見やすい」とは?
単に慣れなのでは?
EVFのように精彩も欠き、暗い場所では暗くて見えないものの何がよいと?
おそらく、ニコンがEVFに力を入れているのはOVFの限界を見たからだ。OVFに追付くとかではない。最初からEVF>OVFなのだ。Fマウントに限界をZマウントで晴らそうとしているのと似ている。
で、Z9最大の眼目は、シャッタースピードだ。
グローバルシャッターの搭載をカメオタは唱えていたが、最早1/250の読み込み速度になった時点で、普通のフォーカルプレーンと同等になったわけだ。
つまり、これまでの過去のアナログシャッターカメラと同等。あとは電子シャッターが超えていく未来しかない。実用上1/250でこれまで問題がなかったのだから、グローバルシャッターがそもそも「不要」とすら言える。
ニコンはEVFにしても電子シャッターにしても、これまでのアナログの限界を代替して超えることを目的にしているように見える。
だからスペックがしょぼく見えたりするのだ。
逆にソニーは解像度もりもりEVFだとか1/400のメカシャッターだとか、スペックもりもりで売ろうとしている。要るのか? それ。
Z9は革命的なミラーレスとなった。R3の無双というワードが恥ずかしい始末である。
正直、ニコンの未来はライカのような倒産か、オリンパスのような撤退と一緒になると思っていたが、違ったようだ。