ずっと使いたかったレンズである。発売価格は1,300ドル。今回の入手金額は約8万円。終わったマウントの中古レンズとしては破格である。
まずデザインがとてもかっこいい。ビルドクオリティも高い。
同じようなポジションのAPS-C通しの標準ズームである、ソニー製、DT 16-50mm F2.8 SSM(800ドル)や富士フイルムXF16-55 f2.8(1,200ドル現在)を比べても「こいつとんでもなく高級そう……」という感じがして、大変よい(実際APS-C用としては、当時基準、クッソ高かったのだが)。
使い勝手はi-functionボタン含め、悪くなく、AFも早い。
ズーミングもスムーズだ。
実際の絵もパキっと細部まで映る。
また、かなり寄れるレンズで、被写体にフードが接触しそうなほど寄れる(テレもワイドもどっちも寄れる)。
普段全然寄れない富士を使っているせいで、オゥ寄れすぎだろ……と思った。
正直、こんなにいいレンズだとは思わなかった。
欠点はフードのつけ外しがとにかくしにくい(私は富士で慣れているがキャノニコユーザーならキレそう)ことと、まあ、値段が高かったことだろう。
とはいえ、珍しいレンズであるせいか終わったマウントのレンズのくせに高値で取引されており(8万前後)、国内正規流通がなかったので、中古も売っておらず、入手も大変であった。DT 16-50mm F2.8 SSMなんて美品が2万以下で買えてしまう。
願わくは最新鋭のセンサーで描画するところを見てみたいが、NXマウントは死んだマウントである。
これがガンレフならどうにかなったかもしれないが、フランジバックが短く完全電子マウントのNXマウントを他のマウントとで使うことは難しい(ミラーレスでも需要のあるEやMFTはアダプタがあるが、1やQにはないし、今後もないだろう)。
サムスンの光学技術はわりとガチめである。たとえば、
これはパナソニックもそうだが、家電メーカーは光ディスクやプロジェクター関連でレンズ技術が必要なので、カメオタが思うよりもずっと優秀だ。
逆に家電メーカーに一番縁がなかった技術が「AF」技術だった。
周辺減光が少し目立つ気がする。