E-PL8はまだエントリーカメラが投げ売りされていた時期に売っていたので、モデル末期には5万以下でダブルズームが売っていたと思うが、2024年現在の視点で見ると、「すげえ……金かかってる」と思えてしまうから不思議だ。
そう。
E-PL8は金属外装で質感のよいダイヤルをもち、今となっては高級機すらチープなエンプラになった時代(X-S10のような)において顧みるに、エントリー機ですらそこそこデザインと材質にこだわっていたオリンパスの良心を感じる機種だ。
このあと、E-M5IIIのような高いのに安っぽい機種、機能制限したE-M10IIIなどをだし、最終的には撤退するのだが……。
まあ、オリンパスが赤字だったのはこの辺だよな、と思う。原価が高そうなのだ。
で、末期には焦って原価率の低い機種をだしてみたが、時すでに遅しだった、と。
E-300も当時10万を切る価格でダブルズームキットを出すことを目標に開発されたというが、キヤノンのKissシリーズなんかと比べるとだいぶん質感のよい機種だし、わざわざペリクルミラーまで開発していて、原価率が悪そうなのが目に見える(そのかわり背面液晶が当時水準でもクソな品質のものが採用されている)。
ヤフオクでも新品や新同品なら当時の店頭価格よりも高くなっており、納得である。