世の中に数ある妄言の中の一つに「フイルムカメラの方が使いやすい」がある。
恐ろしいほどの妄言なので身震いしてしまう。
んなわけあるかい。
じゃあ幼稚園児に持たせてみろ。コンデジ否、スマホならすぐ使えるようになるだろうが、フイルムは無理だ。
フイルムが使いやすいというなら、パトローネの交換を幼稚園児にさせてみろ。うっかり裏蓋を開けてしまう可能性を考慮してみろ。背面液晶ではなくファインダーで撮影させてみろ。
妄言であることがおわかりいただけただろうか。
コレは個人的な雑感なのだが、この手の発言をしているのは高齢者が多い。
ようするに、「デジカメが多機能すぎて使えない」という意味らしいのだが、どんな高性能多機能デジカメだろうが、シャッター押せばいいだけなのであって、「全部の機能を使う必要はどこにもない」のだ。
脳と経験がおそらく30年くらい更新されていないのだろう。
機能が多い=難しいではない。
コレは論理破綻である。
「使わなければならない機能」ならそうだが、ほぼ99%の機能は使わんでいいのだ。
中央一点S-AFと自動露出とシャッターボタンだけ使えればいいだろう? 使わない機能は使わなきゃいいんだ。別に難しいことは何もない。
むしろ、誰がどう考えたって、ファインダーでは露出がわからず、露出計を頼るしかないフイルムカメラの方が「不便」で「使いにくい」のは明らかだ。
もちろん、私はフイルム撮影しないわけじゃない。
Aマウントは気兼ねなくフイルムでもデジタルでもボディ無視して、使えるので(EFこそ一番そうだが)ゴミのような価格のボディを買えばいいので、むしろ2CR5の価格にキレそう(現像プリントはまだいいが、なんで電池に1600円も払わないといけないのか)である。
ただ、フイルムを礼賛する妄言はいただけない。
各メーカーのファンミの様子を見る限りは、ニコンなんて老人会のようだった。
Xサミットには言ったことがあるが、まあ、私が若い方だったが、意外と老人はいなかった。いなかったからこそ、富士の今の躍進がある気がする。
ニコンは2ダイヤルに固執しているのも、このあたりの、多機能性と使いやすさは無関係であることがわからない老人を相手にしているからなのだろう。
実際、私はほとんどの機能は使わない。
使わないので、最近GRIIIにはNDフィルターが内蔵だったことを知ったり(AUTOになっていた)、H1の動画撮影はタッチパネルが基本と四年目にして知ったりする始末だ。マニュアルなんぞ読まないしね。
1DXはぱっと見、うあわあとなるが、ごちゃごちゃボタンがついているせいだ。レリーズボタンを押せば写真は撮れる。