プロとアマの違いはもちろん機材もそのひとつだが、カメラでもレンズでもない。
ぶっちゃけごく一部のカメラ(大判デジタルやフェーズワン)やごく一部のレンズ(レフ時代にあったような超望遠単焦点)を除けば、普通のサラリーマンであれば買えるので、1DXがプロ機とはいえ、素人でも問題なく使えるし、写真も撮れる。
レーシングマシンや中華包丁なんかと違って、訓練もいらない。カメラとしてはコンデジとほとんど変わらないのだから(むしろコンデジの方が少ないボタンとダイヤルのためオート以外での撮影に技術がいる)。
プロとアマの最大の違いはスタジオを持っているかどうか(カメオタが大好きなスポーツカメラマンとか写真家とかいうマイナープロカメラマンの話はしない)だ。
ライティング環境の整ったスタジオを個人で建てるのは至難の業だ。
なにせ、家一軒建てるのとほとんど同じコストがかかってしまう(2000万は用意しないといけないだろう)。
無理筋だ。維持費も高い。税金もかかる。
どんな素晴らしい機材を持ったカメオタだろうが、スタジオで撮影された写真には勝てない。たとえそれがかなり古いkissデジで撮影されていても。
デジタルへ移行が完了したとき、スタジオがしょぼい写真屋の多くが廃業した。そういうことだ。
また、まともなライティング機材はくっそ高い上、ライティング機材は一個ではほとんど意味がなく、セットで購入することになるが、これも何百万だ。
ついでにアシスタントの有無。これもでかい。
プロとアマの違いは道具ではなく、「環境」である。
写真のためだけの多くの時間を割けるのもプロだが、これも環境要因といえるだろう。
これは珍しい事例かもしれない。