Camalpaca

なんかアクセスが増えて驚いてます。多くの人が見ていると思うと急に過去の文章が恥ずかしくなってきたので、誤字脱字とか雑な改行や色変えとか直そうかなあと思います。よろしくお願いしますね。いったん修正した記事も戻していくので、また来てくださいね。

ミラーショックという呪いの解き方

xtech.nikkei.com

 一眼レフの呪いともいえるものが、これ、ミラーショックである

 レンジファインダー二眼レフ、ミラーレスにはありえない呪いだ。

 ミラーショックは一眼レフの構造的な欠陥として語られてきたが、そのミラーショックの大きさ影響について、オープンにされることはほとんどなかった。
 ゆえに都市伝説に近い扱いだったが、当然のように大手はわかっていたのだと思う。

 D800のミラーショックの影響は甚大であるらしいときいた。
 で、このD800は3680万画素だが、同じ年の発売のD4が1660万画素なのがすべての答えだ。画素数が少ないほうが影響は軽微になるからだ。

 長年ニコキャノのフラッグシップが低画素だったのは、高感度やなんだと理由をつけてきたが、最大の理由はこれだと思う。ミラーショック対策だ。
 カメオタには高画素機を売っておけばいい。どうせわからん、と。しかし、時代はそうとは言えなくなった。

 PCモニターの解像度があがったのである。
 滲みの出るブラウン管ではなくなったのである。結果、露見しやすくなった。下手をしたら場合によっちゃあコンデジ画質以下だったかもしれないのだ!!

 そうなってくると、この呪いを解く方法はミラーレス化しかない

 なぜオリパナはここを喧伝しなかったのか。
 2009年にこれほどの結果が出ていたのだから、ガンレフはミラーショックで実質画素が1/4!と喧伝すれば、MFTに勝利の目もあったかもしれない。
 なにせミラーレスにはミラーショックがないわけだから、1/4の撮像素子でも画質は同等なわけ(まあミラーアップされると負けるが、ガンレフのライブビューはシャッターレリーズと連動してミラーパタパタすることがあるから意味なしのことも多い)だ。

 相手がエントリーガンレフならば、MFTが圧倒的に優れている、と宣伝すればよかった。
 特にエントリー機はコストカットの関係で碌なミラー機構ではない。

 とはいえ、ミラーサイズ自体は小さいのでフルサイズ機のほうが振動が大きいかもしれない。
 ニコンAPS-Cがベストだ、と言っていた理由の一端かもしれないし、なぜキヤノンAPS-Hのフラグシップを続けたのか、邪推してしまう。

 ただ、D4桁機のようなエントリー機を使うパパママ層はファインダーではなく背面液晶撮影することも多く、運動会ユースではSSが早いため、ミラーショックの影響は運用上でにくいという事実はあるとは思うが。

 ミラーショック機械的機構でも、手振れ機構やシャッター機構と比べ、はるかに巨大かつ、大仰な動作をする。
 どう考えてももっとも悪影響を撮影に及ぼす。
 手振れ補正ですら、共振によって画質が低下するといわれているのに、ミラーショックならもっと影響が出てもおかしくはない

 つまり、素数があがっていくからには、ミラーレス化は不可避だったといえる。避けられなかったのだ。

 低画素の場合、ローパスをつけないと画質が落ちるのとは逆で、高画素化にとってミラーショックは最大の懸案事だった。
 ニコンフラグシップがD6からZ9になったとき、大幅に高画素化(2082万画素→4571万画素)したのが答え合わせだ。

 今、古いガンレフを使うとシャープではない気がするが、これはローパスではなく、ミラーショックのせいかもしれないのだ。
 CCD機がシャープに感じるのは、画素数が少ないせいでミラーショックの影響がほとんどないからかもしれないのだ。
 A300が1020万画素で、ほぼCCD機としては上限の画素数だ。

 おそらく、ミラーショックの影響が軽微な画素ピッチ(画素数ではない)は、フルサイズで2000万画素相当、ということになるのだろう。
 EOS-1D X MarkIIIになってもI型と変わらない2010万画素なので、もう、これが答えだろう。

 先にも言ったが、ミラーショックの影響はミラーサイズの影響を受けるはずだ。
 すると、E-5は1230万画素だが、フルサイズ4920万画素相当とは言えないだろう、ということだ。サイズの小さいミラーの生み出すミラーショックはずっと小さいはずだからだ。

 また、カメオタはでかい音のミラーアップを嫌うが、音が出るということは音にエネルギーが奪われて、ショックは少ないはずだ。
 くっそうるさい方が逆にいいのではないか?

 さらにガンレフが軽量化できなかった理由はウェイトを持たせないと振動を殺せなかった可能性がある。そうなってくると、不相応に重いE-5はミラーショックが相当小さかった可能性が高い。
 F6は分離型に戻ったのに、デジタル機のフラグシップが一体化ばかりなのはフイルムではミラーショックが軽微だが、デジタルでは隠せないからだ、とこれまた邪推してしまう。

 フイルムは化学反応なので、明確にピクセル分割されているわけでもなく、画素でも800万画素相当と言われているから、そりゃあミラーショックの影響を考える必要はない。

 ミラーの影響を受けるのは高画素化してきた時期、一気にリードできるCCDから逐次読み出しのCMOSに変わった時期、さらに高画素化した時期、このあたりの機種が一番ひどい、と考えられる。
 逐次読み出しのCMOSの場合、電子シャッターを使った場合、ローリングシャッターゆがみと同じ原理で振動の余波の影響を浮けるはず(メカならない)だからだ。

 つまり、2007年ごろから2014年あたりではないか。

 先にD800(2012年)のミラーショックはひどいらしいが、2年後のD810(2014年)では改善されており、なんでまた、たった2年でマイチェンしたのだろうか? とやはり邪推してしまう。バンパーや振動を逃がす構造などが検討されたのだろう。
 しかし、2014年といえばA7が出た年だ。ミラーレスの時代はとっくに始まっていた。
 D800、D7000、D7100、D5200、D5300あたりがあやしい。キヤノンは知らん。